ひとまねこざる

小さいとき、うさぎの絵を何種類も描いてお友達に配っていました。
自分で言うのもなんですが、なかなか好評でした。
わたしははりきって、いろんなうさぎの絵を描きました。
けれどもある日、別な子が同じようにうさぎの絵を描いて
得意気にみんなに配っていました。


それを見つけた瞬間、もうやめた、と思いました。
あほらしいこの世の中、と思いました。


どっちみち、わたしには絵の才能はないので勘違いせずに済んだのですが
才能のある人は、いくら真似されてもまた新しいことをしてくれると信じています。


誰も真似しなかったわたしの発明があります。
辞書を、くりぬいてそこにウォークマンを入れ、
授業中に勉強しているふりをしながら音楽を聴く発明です。
夏休みの自由研究か何かで、提出した時先生が、怒るんじゃなくてドン引きしてた気がします。